Samyang 16mm F2.0

　・スペック

　　焦点距離：16mm(F2.0)

　　キャノンEOSマウント、MF

　　重量：585g

　　購入時期：2014年6月29日

　　購入価格：44,712円(税込み)-10%ポイント

　　説明：最初にこのレンズの注意点ですが、APS-Cサイズ専用、マニュアル絞り、マニュアル

　　　　フォーカスです（フォーカスエイドも利きません）ので、お間違いの無いように！

　　　　　絞りF2.0付近でも収差が少なく星景写真に使え、最短距離の短くて動植物の撮影も

　　　　できる広角レンズとして、このレンズを選びました。

　　　　　韓国Samyang製のレンズで、EDレンズや非球面レンズで各収差が補正され、安価、

　　　　最短距離も20cmです。マニュアルフォーカスですが天体撮影で使用するには問題の

　　　　無いスペックです。14mmはF2.8と暗く最短距離が28cm、24mm F1.4は写野が狭く

　　　　最短距離も25cmだったため、このレンズにしました。

　　　　　課題は製品のばらつきが大きいこと。で、私の買ったレンズは見事「ハズレ」。

　　　　下の撮影結果のように、右上と左下の星像が全く違います。でも、試写結果では

　　　　像面が傾いているのが、主な原因のようです。

　　　　　そこで、右の写真のように、マウントを外して、セロハンテープを７枚（！）重ねて

　　　　貼れば大幅に画質が改善し、開放から使えるようになりました。なお、貼る位置

　　　　は、より無限遠でピントが合う側（実際は逆なのですが、カメラで上下左右

　　　　反転されるため）になります。

　・EOS Kiss Digital X(IRカットフィルタ除去＋HEUIB)での撮影結果

　　調整前の絞り開放(F2.0)、露出60秒、赤が中央、緑が最周

　　調整後の絞り開放F2.0、露出60秒、赤が中央、緑が最周

　　絞りF2.4、露出90秒、赤が中央、緑が最周

　　絞りF2.8、露出120秒、赤が中央、緑が最周

　　絞りF3.5、露出180秒、赤が中央、緑が最周

　　F2.8の写真例：EOS Kiss DX(IRカットフィルタ除去)＋HEUIB

　・感想

　　　買ったままでは使いものにならなかったのですが、調整する（セロハンテープを

　　貼り付ける！）ことで、絞り開放から最周辺を除き十分な星像を得ることが出来ました。

　　色収差も感じられません。なお、右上の星像は、ピント位置では直りません。

　　　F2.0とF2.4では、明るさ、画質共にほとんど差は無いので、絞り開放でもF2.4程度

　　の明るさと思った方が良いでしょう。画質はF2.8で多少良くなり、四隅は絞り込むほど

　　改善しますが、それ以外は大差ありません。

　　　よって、流星は絞り開放、星座や天の川はF2.8で撮影すれば良いでしょう。

　　　一般撮影では、ファインダーだけではピントが合いません。フォーカスエイドも使え

　　ないので、ライブビューを使ったり、試し撮りが必須です。でも、絞り開放から四隅を

　　除き、色収差も無くシャープに写ります。

　　　Samyangのレンズを持っていて、特定の方向だけ画質が良くないのであれば、

　　上記の調整方法をお試し下さい。